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2026.06.14

ナフサショック、本当に「原料不足」だけの話なのでしょうか?

メディアマーケティング部

望月 道隆

ナフサショック。本当に「原料不足」だけの話??

「ナフサが足りない」

「建材が入ってこない」

「この先、住宅価格がもっと上がる」

最近、住宅業界でこんな話をよく耳にします。

実際に、一部の住宅設備では受注停止が起き、塗料や接着剤、樹脂製品にも値上げの動きが出ています。

これから家を建てる方にとって、見過ごせない話です。

今すぐ建てた方がいいのか。
もう少し待つべきなのか。

判断に迷うのも当然かもしれません。

ただ、今回のナフサショックを調べていくと、単純な「原料不足」だけでは説明できない状況が見えてきました。

日本全体では、一定の供給量を確保できている。

それなのに、工務店や施工現場には必要な商品が届かない。

あるはずのものが、現場にはない。

では、問題は、どこで起きているのでしょうか。

 

ナフサは、住宅にも深く関係している

そもそも、ナフサって何?

ナフサという言葉を、今回初めて聞いた方も多いと思います。

ナフサは、原油を精製する過程でつくられる石油製品です。

そこからエチレンやプロピレンなどの基礎原料がつくられます。

さらに、加工されると、プラスチック、合成ゴム、塗料、接着剤、合成繊維など

私たちの身の回りにあるさまざまな製品になります。

もちろん、住宅にも数多く使われています。

断熱材。
樹脂サッシ。
配管。
電線を覆う樹脂。
接着剤や塗料。
キッチンや浴室に使われる樹脂部品。

家一棟を見渡せば、ナフサ由来の材料は想像以上に多いんです。

そのため、ナフサの価格が上がったり、供給が不安定になれば、住宅建材や設備にも影響が出ます。

ここは疑いようのない事実です。

 

供給リスクは、実際に起きている

ナフサショックのすべてが、作られた話というわけではありません。

中東情勢が不安定になれば、ナフサや石油化学製品の輸送にも影響が出ます。

これまでの輸送ルートが使いにくくなれば、別の地域から仕入れなければならない。

ニュースなどで、「ホルムズ海峡封鎖」と言われているのは、このことですね。

すると

別の地域、国から原料を仕入れる

→ 遠回りになり、運賃や保険料が上がる

→ 調達コストが高くなる。

というループが起こります。

実際に国内でも、必要な原材料を確保できず、一部商品の新規受注を止めた住宅設備メーカーがありました。

供給リスクも、価格上昇も、現実に起きています。

「ナフサショックは全部ウソだった」と片づけられる話ではありません。

 

ただし、話はそこで終わりません。ここからが今回のブログの重要な部分です。

 

日本全体では必要量を確保できていた

経済産業省は、代わりの国から輸入したり、備蓄や在庫を活用したりすることで、

日本全体として必要な量は確保できていると説明しています。

 

ところが、現場では、シンナーや接着剤が手に入りにくくなりました。

全体では足りている。
しかし、必要な会社には届かない。

不思議ですよね。

問題は、原料そのものだけではありませんでした。

メーカーから卸へ。

→卸から販売会社へ。

→そして工務店や施工会社へ。

商品が流れてくる途中で、詰まりが起きていたのです。

 

「来月は分からない」で、今月の出荷を半分にした

経済産業省が公表した、象徴的な事例があります。

シンナーの原料を扱う石油化学メーカーや商社が、取引先のメーカーに、次のように伝えました。

「4月までは、前年と同じくらい供給できます。ただし、5月以降については、まだ分かりません」

ここで大切なのは、4月分の原料は前年並みに供給されていたという点です。

今すぐ原料が半分になったわけではありません。

ところが、シンナーを製造する会社や卸売会社は、

「5月になったら、原料が入らないかもしれない」

と警戒しました。

そこで、将来に備えて商品を手元に残し、4月の出荷を半分程度にまで減らしたのです。

原料は入ってきている。

→製品もつくれる。

→在庫もある。

それでも、市場には半分しか出てこない。

その結果、工務店や塗装会社、自動車整備会社などに、必要なシンナーが届かなくなりました。

商流を、川の流れで表すと、こうなります。

上流/川上には、量がある。

中流/川中、途中の会社にも商品がある。

下流/川下、でも現場には届かない。

経済産業省は、この状態を「流通の目詰まり」と表現しています。

 

では、これは どういうことなのか?

ここは、事実と推測を分けて、言葉を慎重に選ばなければなりません。

現時点で、メーカーが価格をつり上げるために共謀し、出荷量を減らしたと証明できる資料は確認されていません。

一方で、実際の供給減少以上に、不安が品薄を広げたことは事実です。

原料が足りなくなるかもしれない。

→ 今のうちに在庫を残しておこう。

→ 商品がなくなる前に、多めに注文しておこう。

そう考える企業が増えれば、商品は市場に流れにくくなります。

本当の原料不足。

将来への警戒。

出荷量の抑制。

通常より多い発注。

在庫の抱え込み。

こうした動きが重なり、現場で感じる「足りない」が、実際以上に大きくなっていった可能性があります。

今回の問題は、

「ナフサがあるのか、ないのか」

という単純な二択ではありません。

日本全体に量があったとしても、必要な場所に、必要なタイミングで届かなければ、現場にとっては「ない」のと同じです。

 

原料がなくならなくても、価格は上がる

日本全体で量を確保できているなら、なぜ価格が上がるのか?

そう思う方もいるでしょう。

供給が完全に止まらなくても、価格は上がります。

これまでとは違う国から調達すれば、輸送距離が長くなるかもしれません。

船のルートが不安定になれば、運賃や保険料も高くなります。

国内の生産設備が定期修理に入れば、輸入品や備蓄への依存も増えます。

どれも、これまで必要なかった費用です。

さらに、

「この先、商品が入らなくなるかもしれない」

という不安が広がると、企業は普段より多めに注文します。

実際に使う量は変わっていなくても、注文書の上では需要が急激に増える。

その注文に対応できなければ、品薄になり、納期が延び、価格も上がりやすくなります。

本当に必要な量以上の注文が、さらなる不足を呼ぶ。

そんな悪循環も起こり得ます。

 

私たちが警戒しているのは、不安を使った営業です

今回のナフサ問題には、実際の供給リスクがあります。

建材価格や設備価格が上がる可能性も否定できません。

ただし、それと、

「今すぐ契約しないと大変なことになる」

という話は別です。

「来月には、家の価格が数百万円上がります」

「今契約しなければ、もう建てられません」

「この建材は完全になくなります」

そんな言葉を聞けば、誰だって焦ります。

住宅は金額が大きいだけに、

不安を刺激されると、冷静な判断が難しくなります。

だからこそ、強い言葉だけを信じてはいけません。

今回の品薄には、本当の調達リスクがあります。

一方で、流通途中の出荷調整や通常以上の発注によって、不足感が膨らんだ部分もあります。

大切なのは、

「ナフサショックだから値上がりします」

という言葉だけで判断しないことです。

 

住宅会社には、具体的な説明を求めてください

家づくりを検討している方は、住宅会社に具体的な根拠を確認してください。

たとえば、

「今、どの建材に納期の遅れが出ていますか?」

「メーカーから、正式な価格改定の通知は届いていますか?」

「具体的に、どの商品が、いつから、いくら上がりますか?」

「契約した後に建材価格が上がった場合、その費用は誰が負担しますか?」

「同じ役割を持つ、別の建材や設備に変更できますか?」

「工事のスケジュールには、どのくらい影響しますか?」

ここまで聞けば、その会社が事実をもとに話しているのか、不安をあおっているだけなのかが見えてきます。

「ナフサショックなので値上げします」

それだけでは、説明として不十分です。

何が上がるのか。

いつ上がるのか。

いくら変わるのか。

メーカーから正式な連絡が来ているのか。

曖昧なままにせず、一つずつ確認することが大切です。

 

怖がる前に、事実を見る

ナフサショックは、すべてが作られた話ではありません。

実際に、輸送や調達にはリスクが生まれています。

住宅設備や建材の供給にも、影響が出ました。

ただし、実際の供給量が減る前から、将来を警戒した企業が出荷を抑え、品薄を深刻にした事例もあります。

原料そのものがないのか。

商品はあるが、流通が止まっているのか。

企業が在庫を温存しているのか。

一時的に注文が集中しているのか。

原因が違えば、その後の見通しも変わります。

住宅は、焦って決めるものではありません。

だからといって、

「いつか落ち着くだろう」

と、何も確認せず待ち続けるのも正しい判断とは限りません。

まずは、検討している住宅で使う建材や設備について、今の価格と納期を確認する。

正式な値上げ情報が出ているのかを確かめる。

そのうえで、総予算と建築時期を考える。

必要なのは、刺激的なニュースに反応することではなく、自分たちの計画に関係する事実を知ることです。

 

nattoku住宅では、建材価格や納期の状況も隠さずお伝えしたうえで、

お家づくりの資金計画をご説明しています。

「今、建てるべきなのか」

「もう少し待った方がいいのか」

「価格が上がった場合、予算の中で何を調整できるのか」

 

まずは、今分かっている事実を一緒に整理するところから始めませんか。

 

皆様に正直に。の気持ちでこのブログを書き上げましたが、ここまで書いちゃって大丈夫なのか!?

という気もしておりますが、

便乗する「キタナい」企業さん、たくさん潜んでいます。

そんな人たちに、巻き込まれないで欲しい。

だからこそ、nattoku住宅と本物の家づくりをしていきましょう。

ご予約フォームから、お近くのnattoku住宅へご予約してください。まずはお話しましょう!

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