スタッフブログ
2026.08.04
築10年を過ぎた家。メンテナンスと家計の優先順位
事実。
今さらですが、ものすごく当たり前のことを言います。
「家は建てて終わりではありません。」
この言葉、人によっては捉え方や解釈の仕方で誤解をしてしまう事があるのですが、
今日お話しするのは、少し現実的なお話、「お家のメンテナンス」です。
「家のメンテナンス、そろそろ考えた方がいいのかな?」という方もいれば、
「えっ?家ってメンテナンス必要なの?知らなかった。」という方もいるかもしれません。
なので、ここで宣告します。
「家は、メンテナンスが必要です。どの家も例外なく必要です。」
はいはい。メンテナンスが大事なのは、わかった。で、何するの?
ってなった方もいると思います。
はい、ここからが、実は少し深い話。わかりやすく解説していきますね。
メンテナンスは必要ですよ
たとえば、車。
車には車検っていう制度があります。なので、メンテナンスが必要なのは分かりやすいですよね。
時期が来れば案内が届きますし、「今回はタイヤも見た方がいいですね、溝が減っていますので。」なんて言われたりもします。
「これでは車検に通らないですよ」は、「安全性の担保が出来ません」っていう事ですよね。
家の中を見てみると、家電もそうです。
冷蔵庫の音が大きくなったり、洗濯機が妙に頑張り始めたり。(頑張らなくていいから、こっちとしては普通に動いていてほしいのよ。)
エアコンからニオイがし始めて、クリーニングを考える方もいるのではないでしょうか。
そんな感じで、車や家電は「そろそろかな?」のサインが比較的見えやすいと思います。
でも、家のメンテナンスは少し違います。
車検のように決まった通知が来るわけではありませんし、家の中の事は、ほとんど家族にしかわかりません。
さらに毎日見ているからこそ、小さな変化に気づきにくい。
気づいていても、「まだ大丈夫かな」「今じゃなくてもいいかな」と後回しにしやすい。
応急処置のつもりが、いつの間にか永久処置になっていたりすることも・・・実は心当たり、あったりしませんか?
家のメンテナンスの悩ましい問題
そして、ここからが悩ましい問題に入っていきます。
それが「出費のバッティング」です。
お家のメンテナンスを考え始める時期は、暮らし方や建物の状態によって違います。
ただ、築10年を過ぎたあたり、築10年~15年がメンテナンス実施の目安と言われています。
ここが、悩ましいポイントなんです。
お子さまがいらっしゃるご家庭の場合で考えてみましょう。
新築時のお子様の年齢って何歳でしたか?
お家を建てたり、購入したりするタイミングって、「幼稚園への入園」や「小学校への進学」という時期が決め手になることが多いです。
あまり考え込むと、頭が痛くなりそうなので、あえてサラっと行きますね。
たとえば入園前、お子様が3歳だった場合、10年後は13歳、15年後は18歳です。
今度は中学校への進学や大学、専門学校への進学のタイミングと重なる可能性があります。
入学前、お子様が5歳だった場合。10年後は15歳、15年後は20歳です。
高校への進学や、大学の進級、2年制の専門学校なら卒業して社会に出るタイミングと重なることもあります。
そう、いざ住宅メンテナンスが必要だ!となったタイミングで、教育費や車の買い替え、家族の予定など、ほかの出費と重なることが多々あるんです。
もう泣きたくなりますね。
これ、リフォームの相談前によく起きる、大きな迷いのひとつなんです。
もちろん、築10年を過ぎたら必ず何かをしなければいけない、という話ではありません。
建物の状態も、暮らし方も、これまでのメンテナンス状況も、各ご家庭や建物によってそれぞれ違います。
ただ、「そろそろ考えた方がいいのかも」と思った時に、全部を一気に考えようとすると、急に話が大きくなってしまいます。
外まわりも気になる。
水まわりも気になる。
収納も足りない。
間取りもちょっと使いにくいなと思う所が出てきている。
でも、当然、予算は限られている。
そんな時に大事なのは、「全部やるか、何もしないか」で考えないこと。
一旦、分けて考えてみる。これ、結構大事です。
「何もしない」という選択肢は無しです!
まずは今の状態を知る。
では、どうしたらよいのか?
リフォームやメンテナンスの相談でお答えしている事があります。
それは、工事をざっくり分けて考えると整理しやすくなるということです。
たとえば。
・建物の状態を保つために確認したいこと。
・今の暮らしで不便に感じていること。
・できれば変えたいこと。
・いつかは直したいけれど、今すぐかどうかは判断したいこと。
同じ「リフォームしたい」でも、中身は少しずつ違います。
私の中では、一旦こんな風に分けて考えると、頭の中が整理しやすいと思っています。
まずは、「建物の状態、性能の維持に関わるもの」
ここは、放っておいてよいかどうかの判断が自分だけでは難しい部分です。
外壁や屋根、水まわり、構造に関わる部分などは、見た目だけでは分からないこともあります。
誰が書いたかもわからない、真偽不明な情報を検索する前に、近くのプロにもらいましょう。
次に、「暮らしの不満を解消するもの」
収納が足りない。動線が使いにくい。
家族の生活リズムが変わった。
こういったことは、毎日の小さなストレスとして積み重なっていきます。
自分は感じていなくても、家族の誰かはストレスに思っているというケースはよくあります。
家族間で、話をしておきましょう。
そして、「生活をより快適にするためのもの」
暑さ、寒さ、風通し、使い勝手。省エネや節電につながる可能性がある内容もあります。
ここも、家族によって感じ方が違います。
だからこそ、「何に困っているのか」を言葉にしてみることが大事です。
最後に、「今すぐではないけれど、いつか考えたいもの」
これも忘れずに頭に置いておく。今すぐ工事するかどうかは別として、先に考えておくだけで、次の判断がしやすくなります。
お家づくりやリフォームって、つい「いくらかかるのか」が一番気になります。
もちろん費用は大事です。すごく大事。
でも、最初から金額だけで判断しようとすると、本当に必要なことと、今はまだ急がなくてもよいことが混ざってしまう場合があります。
例えるなら、買うものリストを作らずに大型スーパーへ行くような感じでしょうか。
「あ、これも必要だったかも」
「これ、今安いし買っておこうかな」
「いや、そもそも何を買いに来たんだっけ?」
「あっ。あれ買い忘れた」
そんな状態になると、判断がどんどん難しくなります。(私はよくやります!)
だから、相談前にまずやってみてほしいのは、見積もりを取る前のメモ作りです。
・今、実際に困っていること
・近いうちに不安に思っていること
・家族の暮らし方で変わったこと
・できれば変えたいこと
・今回は予算を抑えたいこと
このあたりを、きれいにまとめる必要はありません。
箇条書きで十分。
むしろ、まとまりきっていない状態の方が、相談の中で本音が見えてくることもあります。
「何から相談したらいいか分からないんです」
大丈夫です。それでいいんです。
リフォームの相談は、工事内容を決めてから行くのではなく、何を優先してやるべきかを整理する場所なのだと思っています。
特に、家計のこと、家族の予定、将来の暮らし方が重なる時期は、無理に全部を決めようとしなくて良いと思います。
まずは、今の住まいで気になっていることを並べてみてください。
その中で、早めに確認した方がよいことと、少し先でも考えられることを分けてみる。
それだけでも、少し気持ちが軽くなるかもしれません。
家は、毎日の暮らしの場所です。
だからこそ、メンテナンスもリフォームも、焦って決めるより、納得して順番をつけることが大切だと思います。
「これって今やるべき?」
「まだ先でも大丈夫?」
「予算の中で、どこから考えたらいい?」
そんな段階でも、どうぞ気軽に声をかけてください。
いや、そんな段階だからこそ、お声をかけてください。
まずは、今の状態を整理するところから一緒に始めてみましょう。
それが、リフォーム・メンテナンスで後悔を減らす近道です。